08/01(金)〜08/04(月) 前穂高・北尾根(3090m)

憧れのバリエーションルート


◇コース 行程

8/1 三ノ宮⇒ななもり清見
8/2 ななもり清見⇒上高地⇒横尾→涸沢
8/3 涸沢→前穂北尾根5・6のコル→前穂高→岳沢
8/4 岳沢→上高地⇒帰神

感想

KN

ついにいってきました。前穂高北尾根。
CLからのお誘いに二つ返事で行きますと回答したものの、登頂できるのか不安でいっぱい。
真夏にメンバーで百丈岩に集まり、マルチピッチのクライミング練習を行い、個人で15kg程度の歩荷を3回ほど行いました。

初日は涸沢まで(これが初めての涸沢)。
テント泊装備にクライミング用具を入れるとザックが重い…。
横尾からのなだらかな登りでちょっとバテる。

涸沢でテントを設営した後、ルートの取りつきを下見。
CLが作ってくれたおいしい夕食を食べ、緊張の中、就寝。

北尾根アタックは2時起き。テントを収納、クライミング用具を付け3時半に出発。
北尾根の出発地点の5・6のコルまでの道が急登かつザレザレで2時間かかり、重い荷物もありかなり体力が削られました(アイゼンは不要でした)。

ここから5つの峰を超えていきます。

3峰以外はロープを張る必要がないという事前情報通り、5峰、4峰と超えていきます。
稜線のどちらもが切れ落ちていてルートファインディングがむずかしい。岩がとにかく安定していなくて、浮石だらけ。足で踏むのも、手でつかむのもかなり気を使いました。

3峰はロープを使ったクライミング(先行パーティがいたので2時間近く待ち)。K-KコンビとN-Oコンビで挑みました。
高度感が半端なく、岩も浮いているのが多いのでリードはかなりの技量が必要だと感じました。私はセカンドで登らせてもらいましたが、取りつきへのトラバースがめちゃくちゃ緊張しました。
一か所、どうしても上がることができず、Oさんに下から押してもらいました。

でかいザックを背負ってだと体を岩の間にいれることができず、上から荷物も引き上げてもらった個所も一か所ありました。

3峰を上がりきったらすぐに2峰。
2峰は懸垂下降で降りるのですが、懸垂ポイントに行くのに落ちたらやばいナイフリッジにあり、足場がわからずめちゃめちゃ焦りました。
なんとか渡り切って懸垂下降したら、そこはもう主峰。

感動の前穂高初登頂をみんなで味わおうと思ったら、山頂に着いたとたんに大量のヒョウが降ってきました。

慌ててレインを着込み、写真撮影をして下山開始。
雨に濡れた重太郎新道は登り以上に気を使ったかもしれません。

そこからは長い長い下山の始まり。雨は降ったりやんだりで北尾根を踏破したのは夢だったのかと思いました。

最終日は上高地に降りるだけなのでゆっくり7時出発。
体は疲れ切っていましたが、充実した山行が終わりました。

もし、次回、北尾根にいくことがあれば下記を注意事項としたいです。

– 荷物が軽いことは正義。そのためには必要は装備がなにかを常に考える
– テント泊のほうが安くて済むが、できれば小屋泊で軽量化+体力温存したほうがよい
– ルートファインディングが肝。事前の情報収集とルート経験者と同行するべき

最後に同行してくれたメンバーには感謝の言葉しかありません。

OK

1924初登された古典的名ルートにチャレンジできる機会を得た。

8/1これまでロープワークのトレーニング 歩荷など事前の準備を入念にしてきたつもりであったが、本当に登頂可能な山行なのだろうか と自問自答をくり返しながら涸沢へ CL兼食担のNさんのローストビーフ カレーに激励され翌日の本番に備え入眠

8/2 3:30出発 先行2パーティ
開始点5・6のコルへSL Kさんのルートファインディングを頼り登る 急登とザレた足場に進まないので焦る。やっとのことで開始点到着 装備を整えると、みなさんで円陣を組み気合いを入れる。
5峰 簡単な岩場登り 台形状の植生の多い眺めの良い峰だった。
4峰 巨大な岩の塊に見えさらに岩がモロイ 高度感のあるなか 的確なルートファインディングをし 確実に三点支持で岩場を越えていく 体力的核心。
3峰 ロープワーク要の核心 4ピッチ程度のクライミング 悪い草付 チムニー フェース どれもユニークで楽しい 幸い岩質は良くカムが気持ちよく効く。テント装備で大きい荷物をかかえるNさん Kさんを気遣いながら安全登頂できるようにフォローをし合う。良いチームだ。
2峰 小さい岩場だが高度感のなかナイフリッジに懸垂下降とピリ辛の峰 雲行きが怪しくなり始める。
1峰 簡単な岩場 登頂をKさんに譲り皆登頂!!!

ざぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

大粒の雹混じりで土砂降りの雨

登頂の余韻に浸る余裕もなく 写真をとり下山開始する。今まで悪天を我慢していたかの様であった。神さまありがとうございます。
本降りの雨のなか重太郎新道を下り(精神的核心)岳沢小屋でテント泊 安全にみなさんで登頂できたことをあらめて歓び疲れを癒す。

8/3 下山日 上高地へ
ゆったりとした朝 昨日の登頂の喜びに少々寂しい気持ちで上高地へ 上高地は観光客で混雑 私には異世界に来たように思えたが、現実に嫌でも引戻されホッとした。

今回の山行はチームの総合力が試される好ルートだった。テント泊からの縦走アルパインとした結果デカい荷物などのハンディキャップをかかえつつも、解決する様各々の工夫 努力によってこの困難なルートでも登頂を達成せしめることができた。
また数々の著名な登山家が登ってきたであろう名ルートをトレースでき憧れが現実になる喜びを感じとる良い山行となった。

チームメンバーのみなさまに感謝申し上げたい。

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