西穂高岳 2023.12.9-10

日時:2023年12月8日(金)〜10日(日)
参加者:会員8名
天気:晴れ
URL:https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6269302.html
アクセス:JR西宮21:00⇒道の駅ななもり清美⇒新穂高ロープウェイ
コースタイム:西穂山荘4:00→9:00西穂高岳→12:00西穂山荘12:40→14:00新穂高ロープウェイ西穂高口 

 ロープウェイ西穂高口駅から見上げる空は雲一つない快晴で無風。雪もたっぷりあってこれ以上は望めない絶好のコンディションで今シーズン初めての雪山山行が始まった。
 土曜日は12時に西穂山荘にテント設営後、丸山に登り雪上訓練。滑落停止やアックスビレイなどの練習をして3時にテント帰着。登山教室生は雪からの水作りも初めての経験。ぎこちない動きに先輩の激が飛ぶ。ベテラン女子はいつものように手早くごちそうを作っていき、いつものように宴は盛り上がった。
 日曜日は2時半起床の4時出発。真っ暗な雪道を黙々と登って行くが、見上げれば満点の星。気温はかなり高く風もない。やがて明るくなっていき、6時に独標到着。南の空はオレンジに染まっている。
 ここからは岩場が続くミックス帯。先頭のSLは確かな足取りで高度を稼いでいくが、登山教室受講生は慣れないアイゼン歩行で足元もおぼつかない。急斜面ではコンテで確保してあげないと心配な足取りで時間もかかった。これも想定の範囲内で、4時出発は大正解だった。
 受講生を引っ張る今のCLもSLもかつては登山教室生で同じ道を歩んできた。みんなが通る道なのだ。神戸中央のスキルはこうして引き継がれていく。
 思えば、私が初めて本格的な雪山に行ったのは10年以上も前、2月の赤岳に一人で登った。その当時は雪靴を買う余裕もなく、スノトレに10本爪のアイゼンを付けて、使い方もわからないピッケルを持ってガシガシ登って行った。荒い息と頬を打つ冷たい風、しびれるような高揚感は今も心に残っている。それから後に神戸中央に入りHaさんにいろいろと教えてもらった。そして僕とHaさんを中心に登山教室を立ち上げて今日に至っている。今日のCL、SLだけでなく多くのアルパインリーダーが成長していき、今や会を引っ張る存在になっている。今日の受講生もそうなるだろうし、次の受講生もその次の受講生も・・・。
 8時半、西穂高岳登頂。夏に受講生たちと登ったジャンダルムや北アルプスのオールスターを見渡し、遠くに白山や富士山も望み、天候に感謝し仲間たちに感謝した。
 帰路でも、受講生をムンターヒッチで降ろしたりコンテで確保しながら、12時に西穂山荘に帰着。受講生にとっては緊張しっぱなしの8時間だったであろう。しかし10年経っても忘れないだろう。

<コース状況>12月の西穂ではめずらしい快晴無風。雪はたっぷりあったが、尾根上の雪は飛ばされてミックスの状態。雪庇にも注意が必要。
<特記事項>・集合日の昼間にMuさんの車のタイヤがパンクし、急遽、Ha号に変更した。・ロープは2本用意していたが、日曜日は50mロープ1本で出発した。しかし、途中で予定外のコンテビレイの場面があり、スリングをつないでしのいだもののやはり2本を持っていくべきだった。(Ke)

慎重に
西穂のピークに到着。ほぼ無風、快晴。12月の奇跡です。