<日 時> 11 月4 日(日)午後2 時半から4 時半 (新神戸駅北公園)
<参 加 者> 8名の運営委員会メンバーで机上救援シミュレーションを実施した。
<設 定>
「11 月4 日 朝会員の川井(仮称、女子、28歳)が”思いつき登山”で須磨アルプスに向かったが、午後7 時になっても家に戻ってこないので母親から田中宛電話が入る。」
川井は”ちょっと山に行く”といって出ていき、具体的なルートや下山時刻などもメモとして残していない。しっかりと歩け例会参加も月複数回以上ある。母親は外出時の服装はうる覚え。携帯(スマホ)を呼び出すが応答がない。と相談を持ち掛ける。
さてどうなるのだろうか?
<展 開>
須磨アルプスで転倒滑落、骨折前後不覚になっていた。登山道から離れ、スマホが破損、出血もあり声も出せない。4日後、会メンバーが須磨アルプスを見に行ったら、尾根道近くの谷で蹲っているのを発見、無事を確認した。非常食、救急セット、ヘッドライトの持ち合わせがなく、衰弱が激しく、自力下山は困難でヘリコプターを要請する。費用は100万請求される。
シミュレーション(箇条書き)
・川井母からの田中宛に「娘が戻ってこない」と電話が入るところから演習をスタート
・田中はメモをとり運営委員全員に連絡をいれる
・連絡の取れた運営委員は事務所に集まることに
・田中、すぐにでも捜索に行こうと気がせく(この気持ちは全員同じ)
・夜間で危険、二次遭難の可能性もある 母親の気持ちを考えると切ないが待つことに
・警察、県連にはいつ連絡を入れるのか?
・混乱しているので「対策本部」を立ち上げ、意思決定をだれがするか決める
・会長不在、白川中心に動くことに
・県連に事故一報入れる
・会として「警察にすぐに連絡を入れること」を川井に勧める
・警察はいろいろと聞くので川井とは連絡が取れない事態になる
・会にも警察からの情報提供の依頼が来る「個人情報の開示」は同意してもらっている
・対策本部長、会計、記録係などを選任
・警察に任せ、その指示のもとに動くべきではないか?
・富山、長野県警所轄ではなく六甲山は地元。多くの手で捜索し発見に結び付けるべき
・警察、県連との連絡を密に、協力・支援を積極的に行うことにする
・だたちに救援活動にはならない (母からの相談。警察通報の段階)
・事務所のホワイボード、壁に情報共有のメモを張り出す
・県連、翌朝から捜索隊をだすことに
・決して伝言、記憶でものを言わない 混乱の元 文字に残し、メモを張り出す
・徐々に運営委員が事務所に集まりだす事務所での寝泊りが始まる
・情報が集まりだすが、本人の手がかりはない状態(遭難が濃厚)
・安対部長は「救援部隊」を組織する
・翌日から会独自に「救援隊」を組織し動くことにする
・警察も翌朝からヘリコプター捜索、ローラー作戦展開に(他県では、ローラーは2 日後、長く捜索は続かない可能性がある)
・県警、消防の活動範囲は費用発生しないが、県連救助隊は規定で「日当など」発生する
・家族には費用発生の明細を連絡する(県連費用、会独自など)
・午前、午後2 交代、スマホ、GPS、無線機+メガホン、温かい飲みもの、食料など持参
・無線機基地局機能は必要
・どのルートをどのように歩くのか? 明確に指示をする 統制を持つ
・声の大きな人得難い 遭難者は声が出せなくても、近くで探してくれているという安心感伝わる
・救援部隊は搬出もするか? > できない > 発見連絡、ヘリコプター要請
・事務所に固定電話がないので、窓口として(白川)の電話を絞る
・白川不在の場合の代行、情報共有をしっかりと行う
・捜索するも手掛かりがなく日暮れを迎える
・捜索規模を考えると3 日で疲労、疲弊するかもしれない
・マスコミの取材 TVは動かないが少なくとも地元紙はくる 状況でワイドショー、週刊誌がくるとややこしくなる
・マスコミ対応は源田に任す!?
・ココヘリを持っていれば、捜索隊など必要ない!
・岩田基金の出金は、家族の返済への合意が前提(あくまでも一時立替金)
・救援保険金は実費に対して後日、会員の所属する”会”に出る(家族ではない)
・労山基金は”死亡以外”保険金が出ない!との衝撃発言が飛び出し>一同に唖然
(後日、誤認であることが分かる)
・家族が救援を打ち切った場合どうする?
・それでも捜索を続行するだろう
・手弁当、岩田基金の取り崩しということはあるか?
・会員全員に意見を聞き、過半数以上の同意があれば可能ではないか?
まとめ
・資料室「緊急支援体制」などの不備を発見、是正することにする
・会事務所という場所があることにより、救援活動がスムーズに機能する
・140 名の会員規模だから独自捜索活動などが可能
・ココヘリは有効
・教育カリキュラムとしても有効
・今回は机上演習だったが実演習も行うべきだ