行者岳786m 2019.12.8.

安全対策部

40周年記念事業 安全対策部主催「行者岳事故の教訓を忘れない」
兵庫100山

日時:2019年12月28日(日)
メンバー:16名
天候:曇り時々晴れ

<アクセス>三ノ宮 7:00⇒朝来芸術の森 9:00、車 1 台を岩屋観音駐車場にデポ
<コースタイム>行者岳登山口 9:15→10:40 行者堂跡(救助活動シミュレーション・昼食)11:40→ 12:15 行者岳山頂→13:40 岩屋観音駐車場

登山開始前に、当時例会に参加されていたメンバーより事故発生時の状況を説明していただく。その後、班毎に出発。登り始めから落ち葉が積もった滑りやすい急登。途中、眼下に多々良木ダム、遠くに竹田城が望める展望地があり一息つける。その後登山道は湿った岩稜帯に変わり、やせ尾根やトラバース等、滑ったら終わりの気の抜けないルートが続く。出発から1 時間半ほどで祠が現存する行者堂跡に到着。ここで概念図を見ながら事故発生地点の確認に向かった。「こぶ」手前に着いたところで、再び当時の道間違いの状況について説明いただいた。本来のルートは「こぶ」を左に巻くのが正解であるが、立っている地点からはどう見ても「こぶ」を直登するようにしか見えない。当時は標識もなかったそうで、確かにこれは間違うなと思った。何名かが「こぶ」を直登してみる。
しかし、すぐに「この先は危ないわ」と声がする。やはり普通の道ではないことに気付く。「こぶ」手前で左側に少し先を覗いてみると巻き道が続いていることが判った。当時も先行者が直登し、道間違いをしたことに気付き、後続者には戻るよう指示を出したようだが、何名かが聞かずに突っ切っていった結果、事故が発生したようだ。巻き道を少し先に進み、滑落して着地したと思われる地点まで行ってみた。そこは 10~15m位の垂直の岩壁を見上げる個所で、道幅は 80cm ほど。その反対側は草木生えているがどこまでも切れ落ちている。上から落ちてよくここで止まったなぁとみんな口々にいっている。最悪の事態になっていてもおかしくなかった状況に怖くなった。
行者堂跡に戻り、負傷者が発生し救助要請に向かう想定のシミュレーションを実施した。負傷者役に横になってもらい、記録係が会指定の「緊急カード」(会の資料室、緊急対応参照)に、事故発生日時、場所、GPS 地点、事故者氏名、負傷の程度等を記入し、救助要請に下山してもらうメンバー(今回 2 名選出)に引き渡す練習を実施。有事の際の要領が整理できた。
昼食後に雨が本格的になり、早々に行者岳山頂に向かうこととした。その後も濡れた岩稜帯、鎖場の急登もあり、気の抜けない登攀路が続く。行者岳山頂に到着し、ようやく一息つくことができた。下山路の危険個所ではロープを出して降りる実践を行った。全員無事、岩屋観音堂に到着。立派なお堂に歴史を感じる。ここで車を回収に向かうメンバーを待つ間、救助搬出の要領等を CL より教わった。ロープで担架を作ったり等、搬出技術を紹介いただく。一度では習得は難しい。反復練習して身に付くものだと思った。
今回は一日を通して、安全登山を考える良い機会となった。自分自身も例会でまだまだ未熟な行動を取ってしまうことがあり、先輩の行動を見て、安全に対する感性を磨いていきたいと思う。(K)
<コース状況>終始滑りやすい登攀路、岩場が続き、歩行には注意を要する個所が多い。

朽ちた道標
落ち葉が積もった参道
急登が続く
丁石が迎えてくれた
ロープも多い
遠くに竹田城が見える
まだまだ急登が続く
事故現場の近く、行者堂跡
この分岐を直登して事故に会ったことが分かる
事故現場の確認(左奥の斜面を滑落しヘリコプター搬出された)
事故者の救助シミュレーションを始める
岩屋観音堂
搬出のためのロープワーク