八ヶ岳集中 阿弥陀岳南稜 2020.1.11.-12.

日時:2020年1月11日(土)-12日(日)
メンバー:会員4名
天候:晴れ/曇り

<アクセス>
【1/10(金)】JR 芦屋駅南側 20:30 集合⇒25:30 美濃戸口駐車場で幕営
<コースタイム>
【1/11(土)】美濃戸口 7:20⇒舟山十字路 8:00→8:23 広河原→9:05 旭小屋→11:46 立場岳→12:28 青ナギ→13:32 無名峰→14:00P1 手前のコルで幕営
【1/12(日)】出発 6:40→7:35 P3 ルンゼ取付→10:35 阿弥陀岳→御小屋尾根→ 14:23 舟山十字路⇒立場川キャンプ場で幕営
【1/13(月)】出発 6:30~帰神

旭小屋

【1/11(土)快晴】トイレ・水調達に便利な美濃戸口で幕営。3 連休の頭で天気予報は良く、朝までひっきりなしに車が到着する。予定通りに舟山十字路へ移動。15 台ほどの駐車スペースはほぼいっぱいでしたが何とかねじこみ出発。林道から広河原へ降り立ち南稜へ取付く。中央稜ルートより距離はあるがアップダウンが少ないとのこと。2 回の渡渉を経て旭小屋で 1 本とった後、急登にて南稜へ突入。しばらくすると凍結個所が出てきたのでアイゼン装着。
立場(たつば)岳を過ぎるまでの樹林帯は眺望がないが落ち着いた静寂さが心地良い。抜けると突如として目の前に阿弥陀岳・赤岳コンビが現れる。青ナギで明朝アタックする P1~P4 の岩峰群をしばし観察する。無名峰を越えてからは幕営地を探索しつつ進む。事前調査で P1 と P2 間のコルが幕営候補に挙がっていたが、P1 手前の 2,500m 付近で 1 張は十分なスペースがあり即決。次の日、コルを通過したが、狭小なスペースで風当りも強いポイントであったので結果オーライでした。

【1/12(日)曇り時々雪】ヘッドランプ不要の明るさを待って出発。P1~P4 は全て左に巻いていく。P3 ルンゼは雪付が少なく氷化している個所もある。開始点はのびのびの残置ワイヤーを利用するしかない。ルンゼの難易度は高くはないが、滑落すると支点破壊し沢底までノンストップなので油断禁物。 1 ピッチ目は 60mロープいっぱいと予習していたが、手前の岩にもハンガーボルトがあり勘違いしてしまう。直ちに気付いたがメンバーを待たせてしまい反省。2 ピッチ目はトレースを頼りにするも二手に分かれ迷う。深い方を追ったが、辛そうな岩肌に当たってしまい 5m程登り返した。ルートファインディングの難しさを痛感。しかし冷静な判断が常に求められる緊張状態が、顧みると今までにない充実感になりました。P4 基部の細かいバンドのトラバースは、積雪状況によっては気が抜けない滑落事故が多い難所。トップが一旦は抜けたが、SL 判断で FIX を張り直し通過。最後にチムニー状の岩稜を駆上がる。
いつの間にか降雪と風が出てきたため、山頂では長居せず下山することに。摩利支天で北西稜を突破してきた神戸労山パーティーとすれ違った。その直後、我が北稜パーティーが記念撮影をお願いしたようでニアミスでした。御小屋尾根の下りは軽快
なピッチでターンが刻まれ楽しめましたが、最終平坦路は少々長いかな。樅の木荘で入浴後、キャンプ場で無事祝杯をあげました。(S)
<コース状況>P3 ルンゼの 1 ピッチは約 55m、今回中間のハンガーボルトは3 個所確認。2 ピッチは約25m、終了・中間にボルトは見当たらなかったが灌木・頑丈な根が支点になる。P4 基部周辺にボルト類はないが、バンドの約 5m手前と終了点の尖岩で FIX が張れる(スリングは 180cm 以上欲しい)。
<特記事項>ヒヤリハットなし。

青ナギからの阿弥陀岳
P1からP4まで
富士山
P3ルンゼ取付き